その無料漫画ちょっと待って!海賊版の落とし穴
この記事の内容
- 無料漫画に気を付けよう!海賊版って何?
- 海賊版の違法性
- ダウンロードは私的利用でもアウト……?
- 海賊版利用の危険性
- 公式サイトについている「ABJマーク」
- さいごに
1. 無料漫画に気を付けよう!海賊版って何?
2. 海賊版の違法性
海賊版サイトは存在が違法!
当たり前のことですが、海賊版サイトの存在自体 違法 です!
ネット上には、漫画、音楽、動画を配信しているサイトがたくさんあります。私たちが見かけるそれらのサイトの多くは作者や出版社から許可を得て、お金を払っている正規のものです。
しかし、それを許可を得ず無断で掲載しているサイトが海賊版サイトです。
海賊版を運営するのはもちろん著作権法違反です。2021年の6月には、漫画の海賊版サイト運営者が懲役3年、罰金1000万円、追徴金約6257万円の実刑判決を受けました。出版社や作者側から民事訴訟を受ければ、これ以上の巨額の請求も見込まれます。
海賊版サイトとは、権利者の許可を取らずに
無断転載している違法サイト
運営者は数千万円の実刑判決を受けることも!
3. 利用者も罪に問われるの……?
利用者も法律的にアウト!?
では利用した側は罪に問われるのでしょうか。
結論から言うと、違法になる場合があります。
刑事罰だと著作権法119条3項に定められました。
119条
3項 次の各号のいずれかに該当する者は、2年以下の懲役若しくは200万円以下の罰金に書し、又はこれを併科する。
1号 略
2号
第30条第1項に定める私的使用の目的をもつて、著作物(著作権の目的となつているものに限る。以下この号において同じ。)であつて有償で公衆に提供され、又は提示されているもの(その提供又は提示が著作権を侵害しないものに限る。)の著作権(第28条に規定する権利(翻訳以外の方法により創作された二次的著作物に係るものに限る。)を除く。以下この号及び第5号において同じ。)を侵害する自動公衆送信(国外で行われる自動公衆送信であつて、国内で行われたとしたならば著作権の侵害となるべきものを含む。)を受信して行うデジタル方式の複製(録音及び録画を除く。以下この号において同じ。)(当該著作物のうち当該複製がされる部分の占める割合、当該部分が自動公衆送信される際の表示の精度その他の要素に照らし軽微なものを除く。以下この号及び第甲において「有償著作物特定侵害複製」という。)を、自ら有償著作物特定侵害複製であることを知りながら行つて著作権を侵害する行為(当該著作物の種類及び用途並びに当該有償著作物特定侵害複製の態様に照らし著作権者の利益を不当に害しないと認められる特別な事情がある場合を除く。)を継続的に又は反復して行つた者
引用|文化庁ウェブサイト「令和2年通常国会 著作権法改正について」著作権法及びプログラムの著作物に係る登録の特例に関する法律の一部を改正する法律(新旧対照表)
小難しく書いてありますが、
著作権を侵害している違法なサイトだと知りながら、
海賊版サイトに載っている著作物のダウンロードを繰り返し行うと捕まる
ということです。
4. 海賊版利用の危険性
海賊版サイトの利用には、多大なリスクが付きまといます。
もちろん逮捕や罰金のリスクもありますが、それ以上に恐ろしい危険が潜んでいるのです。
- ウイルスに感染する恐れ
もちろん違法なサイトですから、凶悪なウイルスに感染する危険性があります。自分のパソコンが犯罪に利用されてしまう可能性もあるので、絶対に怪しいサイトにアクセスしないようにしましょう!
- 個人情報の流出
犯罪者はあなたたちの個人情報を欲しがっています。知らないうちに個人情報が流出し、犯罪に巻き込まれたりクレジットカードを不正利用されたりする恐れがあります。 - 悪質なサイトへの誘導
海賊版サイトの中には、無数のリンクが潜んでいます。知らないうちにリンクをタップしてしまい、危険なサイトに誘導されてしまいます。
5. 公式サイトについている「ABJマーク」
↑ABJマーク
ABJマークは、掲示した電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標です。読者のみなさまに安心して閲覧・講読できる環境を提供し、健全なコンテンツ市場の発展を促進させることを目的として定められました。
引用|一般社団法人電子出版制作・流通協議会公式サイト:https://aebs.or.jp/ABJ_mark.html
公式に許諾を得て作品を掲載しているサイトには、ABJマークがついています。そのサイトが公式のサイト化の見分けに利用してください。
6. まとめ
このように、様々なリスクをはらんでいる海賊版サイト。明らかに海賊版なサイトもありますが、中には適法に見えるようなサイトもあります。これらのサイトは、検索したときに上位に上がるように対策されているものも多く、だれもが開いてしまう可能性があるのです。
これらへのアクセスを防ぐためには、
①著作者の掲載許諾が下りていない
②日本語が怪しい
③すべて無料で作品を掲載している
④プライバシーポリシーなどが掲載されていない
⑤運営実態がわからない
⑥画質が悪い
以上のような要素があるサイトは使わないようにしましょう。
利用者が罪に問われてしまったり、犯罪に自分の端末が利用されてしまう可能性もあるので、厳重な注意が必要です!
最後に
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