オンラインゲームを安全に楽しむために
昔から娯楽の一つとして親しまれてきたゲーム。コンピューターの登場により多種多様なゲームが開発され、インターネットの普及により遠く離れた場所にいる人と一緒にゲームを楽しむことも出来るようになりました。誰でも気軽に楽しめるオンラインゲームですが、その陰には様々な危険もひそんでいます。それらの危険と対策を知って、安全にゲームを楽しめるようになりましょう。
目次
① オンラインゲームとは
② ゲームに潜む危険
③ 安全にゲームを楽しむために
④ 参考ページ
① オンラインゲームとは
オンラインゲームとは、インターネットに接続されたパソコンやスマートフォンなどの端末機器でプレイするゲームの総称です。主な特徴として
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- 文字や音声チャット、掲示板機能等で他のプレーヤーとリアルタイムでコミュニケーションをとることができる。
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- キャラクターを育てる、アイテムを収集するなどゲーム内の進行状況がサーバー上に保存され、継続的に遊ぶことができる。
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- 無料で遊べるものがある一方、アイテムを手に入れるための課金サービスも提供されている。
- が挙げられます。これらの特徴によってプレーヤーはゲームの世界に一人、または同じ趣味の仲間と一緒に没入することができることが、オンラインゲームの大きな魅力になっています。
② ゲームに潜む危険
ではオンラインゲームにはどんな危険が潜んでいるのでしょうか、ここでは主な3つの危険を紹介します。
犯罪者や詐欺師による情報窃取
インターネットに接続するからこそ魅力的なオンラインゲームですが、接続することでインターネット特有の危険にも晒されます。詐欺師や犯罪者は、プレーヤーの個人情報や銀行の口座情報、クレジットカードの情報を次のような方法で盗み取ろうとします。
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- プレーヤーになりすましてチャット機能等を利用する。
犯罪者は同じゲームを楽しむ仲間として近づき、心を許したプレーヤーから個人情報を窃取します。個人情報を窃取されると不正に売買され、特殊詐欺などの標的にされたり、新たなサイバー攻撃の踏み台にされる可能性があります。
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- 偽のゲーム関連情報をSNSやゲーム内のチャット画面で発信し、情報を不正に聞き出す偽のログイン画面に誘導する。
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- 偽のログイン画面等からランサムウェアやトロイの木馬など、コンピュータウィルスに感染させる。
銀行の口座情報やクレジットカード情報を窃取された場合はお金を引き出される他、希少価値のあるアイテムを購入し高額で売却するという事例も報告されています。
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- ゲーム運営会社のサーバを攻撃する。
サーバ攻撃によりアカウントが乗っ取られると、アカウントに紐づいた個人情報やクレジットカード等の情報もすべて犯罪者の手に渡ってしまいます。アカウントの保有するアイテムを現実の通貨と交換されてしまうという事例も出ています。
日常生活への影響
オンラインゲームで気分転換することで仕事や勉強がはかどる、話の合う仲間を見つけることができるといった良い影響が色々とあるでしょう。しかしゲームに夢中になり過ぎてしまうと、日常生活に支障が出てしまうこともあります。
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- 睡眠不足や不規則な食事など、生活リズムが崩れる。
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- 疲労が蓄積して健康状態が悪化したり、ゲームのことが頭から離れず精神的に不安定になる。
オンラインゲームにはストーリー性があるものも少なくありません。継続的にプレーもできるため、ストーリー展開が気になってなかなかゲームをやめることが出来ず、その結果、生活リズムが崩れてしまいます。
ゲームに没頭する時間が長くなればなるほど、現実社会での作業に頭を切り替えることが難しくなり、肉体的にも精神的にも不安対になってしまいます。
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- 仕事や勉強を後回しにしたり、対面での人間関係が希薄になり、現実感覚が薄れる。
ゲーム内では様々なアイテムを手に入れて力をつけたり、好みのキャラクターを思い通りに動かすことも出来ます。なかなか自分の思い通りにならない現実社会に比べて、ゲーム内は居心地が良く、魅力的な世界に感じられます。ゲームから現実社会で頑張る力を得られれば理想的ですが、プレーに没頭するうちに現実社会に戻ることが億劫になり、自分と社会をつなぐ仕事や人間関係をないがしろにしてしまいます。
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- 課金を繰り返し、金銭的に余裕がなくなる。
キャラクターをより自分好みにしたい、対戦相手より強くなりたい等、アイテムを購入したい理由はゲームを進める中でいくらでも出てきます。アイテムを購入するとゲームがより楽しく魅力的になり、さらに購入したい気持ちが増し、プレーヤーは課金を繰り返すようになってしまいます。
人間関係のトラブル
ゲームを通して多くの他者と交流することもオンラインゲームの魅力の一つですが、限られたツールを利用したコミュニケーションでは意思の疎通がうまくいかず、お互いを傷つけてしまう場合もあります。
プレーヤーの中には嫌がらせや悪口を言って相手の反応を楽しむような人や、ゲームをきっかけに現実世界で会うことを強要し、犯罪に巻き込もうとする人さえいます。ゲームの参加者が自分と同じようにゲームを楽しみたいと思っている訳ではありません。
ここに挙げた症状ほど深刻ではなくても、ゲームが気になってついやるべきことを後回しにしてしまった経験はないでしょうか。深刻な症状の人たちも、最初からゲームにはまり込んでいた訳ではありません。日々少しずつゲームにかける時間が増えていき、気が付かないうちに元の生活に戻れない状態になってしまう、それがゲームの危険な側面です。
③ 安全にゲームを楽しむために
オンラインゲームに潜む主な危険を3つの項目に分けて挙げましたが、ここではこれらの危険に合わないための対策を紹介します。私は大丈夫と思っている人は、自分の対策やゲームに対する意識や知識が本当に大丈夫か、確認してみてください。
情報を窃取されないために
- 英数字や大小の文字を組み合わせた複雑なパスワードを使う。
- 個人情報を推測できるワードをパスワードやアカウント名に含めない。
- 多要素認証が提供されている場合は利用する。
- 端末機器にセキュリティソフトをインストールする。
- ゲームのコンテンツは公式ストア内で購入する。
- 個人情報、銀行口座やクレジットカード情報は絶対に他者に教えない。
人間関係でのトラブルを起こさないために
- ゲーム上のキャラクターとそれを動かす人を同一視しない。
- 相手の気持ちに配慮して発言は丁寧に、礼儀を忘れない。
- 嫌がらせを受けた場合は証拠となる画面を撮影し、運営サイトに報告する。
- 実際に会おうと誘われた場合は、安易に連絡先を教えない。
- SNSで個人を特定されるような情報を発信しない。
日常生活への影響を減らすために
- 休憩をとることを忘れない。
- 相手にゲームの継続を強要せず、お互いの健康に配慮する。
- 自分で解決することが難しい時は周囲の人や医療機関に相談する。
④ 参考ページ
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