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【保護者編】サイバー犯罪から子どもを守るためにできること

この記事の内容
  1. はじめに
  2. 子供たちがネットで遭遇しやすい危険とは?
  3. 親子で話そう!インターネットの安全な使い方
    1. 「ルール」の前に大切な親子のコミュニケーション
    2. 個人情報の大切さと危険性について話す
    3. オンラインでの言葉遣いとマナーを身に着けさせる
  4. 大切なのは子供たちを見守ること
  5. 最後に

1. はじめに

スマートフォンやタブレットを子供たちが使用することが当たり前になり、子供たちがインターネットに触れる機会はますます増えています。
オンラインゲームで友達と遊んだり、動画サイトで好きなコンテンツを楽しんだり、SNSでコミュニケーションをとったり……

インターネットは、子供たちの学びや遊びの世界を豊かに広げてくれる素晴らしいツールです。

しかしその一方で、インターネットの世界には、大人でも判断が難しいような危険も潜んでいます。大切な子供たちをサイバー犯罪の被害から守るためには、保護者である大人も、そのリスクと対策を正しく理解しておくことが不可欠です。

何をしてあげるべきかわからない……
うちの子はまだ小さいから、トラブルに巻き込まれたらどうしよう……

心配はいりません。この記事では、子供たちがネットで遭遇しやすい危険性から、家庭でできる具体的な対策、そして万が一トラブルに巻き込まれた際の対応まで、保護者の皆様にぜひ知っておいていただきたいことを、分かりやすくお伝えします。

この記事を読むことで、お子様とインターネットの安全な付き合い方について、
具体的なヒントを得ていただければ幸いです。

2. 子供たちがネットで遭遇しやすい危険とは?

インターネットの世界には、残念ながら子供たちを狙った様々な危険が存在します。まずは、どのようなリスクがあるのかを知っておきましょう。また、それぞれのリスクについて詳しく解説したページもあるので、あわせてご覧ください!

①ネットいじめ

特定の子供に対する悪口や仲間外れが、LINEグループやSNSなど、大人の目の届きにくい場所で行われることがあります。匿名での誹謗中傷もあり、子供の心を深く傷つけます。(↗ネットいじめについて読む

②グルーミング

ネット上で知り合った見知らぬ人と安易に連絡先を交換してしまったりするケースがあります。オンライン上で行われるやり取りは他者の目に触れにくいため、保護者も周囲も気づかぬうちに子供が自身の個人情報や写真を相手に送信してしまうこともあるので、注意が必要です。

「年が近いから」と仲良くなったとしても、相手が子供になりすました大人である可能性も否定できません。このような犯行手段のことをグルーミングといいます。
↗グルーミングについて読む

③有害サイトやフェイクニュース

インターネットに触れる中で、暴力的な表現や性的なコンテンツが含まれるサイトに、意図せずアクセスしてしまうことがあります。

また、本物そっくりに作られた偽情報(フェイクニュース)に騙されてしまう可能性もあります。(↗フェイクニュースについて読む

④個人情報の漏洩

何気なくSNSに投稿してしまった写真やプロフィール情報から、
本名、住所、学校などが特定されてしまう
危険があります。

一度ネット上に公開された情報を完全に削除するのは非常に困難です。
↗個人情報の漏洩について読む

⑤SNSを通じた出会いの危険性

SNSなどで知り合った相手から言葉巧みに誘い出され、わいせつな画像を要求されたり、実際に会って性的な被害に遭ったりする事件も起きています。

マッチングアプリやアダルトサイトに成人であると偽って登録してしまい、トラブルに巻き込まれるケースも増えています。
↗未成年のマッチングアプリ利用について読む

インターネットを利用するのなら、これらの危険は決して他人事ではないのです。
お子様が安全にインターネットを利用できるよう、まずは保護者である私たちがこれらの
リスクを認識することが大切です。

3. 親子で話そう!インターネットの安全な使い方

サイバー防犯対策というと、ついフィルタリング機能制限といった「ルール」「制限」を思い浮かべるかもしれません。でも、その前に一番大切なのは、お子様との日々のコミュニケーションです。

ここでは、どのように伝えていけばよいかを教え方のポイントや具体的な声かけの例を交えてご紹介します。

①「ルール」の前に大切な親子のコミュニケーション

お子さまとインターネットの利用について話すとき、一番大切なことは安心して相談できる関係を作ることです。いきなり「あれはダメ」「これはダメ」と禁止するのではなく、まずはお子様の気持ちに寄り添うことを意識しましょう。

<声かけ例>

父
最近、〇〇(ゲームやアプリ名)をよく使っているね。友達とやってるの?

息子
息子
うん!友達もみんなやってるし、学校でも流行ってるんだ!

父
そうなんだ、父さんも一緒にやってみようかなぁ。
でもさ、インターネットって便利だけど、ちょっと心配なこともあるんだ。一緒に安全な使い方を考えてみない?

母
もしネットを使っていて『あれ?』って思うことや、嫌なことがあったら、どんな小さなことでもいいから、必ずお父さんとお母さんに教えてね。
私たちは絶対にあなたの味方だから。

このように、普段からお子様がインターネットで何に興味を持っているかに関心を持ち、
いつでも相談できる、安心できる存在になることが、信頼関係の第一歩です。

また、実際に相談されたときには「頭ごなしに叱らない」「相談できたことをほめる」ことが大切です。次に問題が起きてしまったとき、子供が安心して相談できる関係性を築くことを意識しましょう。

②個人情報の大切さと危険性について話す

「個人情報をネットに書いちゃダメ」とただ伝えるだけでなく、なぜ危険なのかを具体的に、お子様にもイメージしやすいように説明しましょう。

<教え方のポイント>

①何が個人情報かを確認する

母
名前、住所、電話番号、学校名、顔がわかる写真。これは全部、あなただけの大切な宝物なんだよ

 

②危険性を具体例で説明する

母
もし悪い人があなたの学校や家を知ったら、こっそり近づいてくるかもしれないでしょ?

娘
顔だけじゃどこに住んでるかも電話番号もわからないんだし、大丈夫だって!

母
顔写真を勝手に使って、あなたのふりをして悪いことをする人もいるんだよ

少し怖いかもしれませんが、起こりうる危険を伝えましょう。

 

③投稿前の「立ち止まりチェック」を習慣に

母
この写真、知らない人が見ても大丈夫かな?この情報も、本当にみんなに教えてもいいことかな?

投稿する前に一度止まって考える練習を一緒にしてみましょう。

③オンラインでの言葉遣いとマナーを身に着けさせる

インターネット上では相手の顔が見えないため、つい言葉遣いが乱暴になったり、誤解が生じたりしがちです。現実世界と同じように、相手への思いやりが大切であることを教えましょう。

<教え方のポイント>

①自分が被害者になったら…と考えさせる

母
もしあなたが、ネットで知らない人に悪口を書かれたらどんな気持ちになるかな?

娘
悲しい気持ちになると思う…

母
そうだね。だからこそ自分が人に悪口を書かないように気をつけようね。

 

文字上のコミュニケーションの難しさを伝える

母
顔が見えないから、冗談で言ったつもりでも、相手は怒っているように感じちゃうこともあるんだよ

娘
どういうこと?

母
例えば、「ふざけんなよ(笑)」「ふざけんなよ(怒)」、「ふざけんなよ」って文字だけじゃ笑ってるか怒ってるかわからないよね

文字だけでは伝わらない、起こりうる危険を伝えましょう。

 

ファクトチェックの習慣をつけさせる

母
ネットに書いてあることが全部本当とは限らないんだよ。『本当かな?』って思ったら、お父さんやお母さんと一緒に調べてみよう

情報をうのみにしないこと、ファクトチェックの習慣をつけさせましょう

 

4. 大切なのは子供たちを見守ること

子供たちをサイバー犯罪の危険から守るためには、フィルタリングやルール設定といった対策ももちろん重要ですが、それ以上に大切なのは、日頃からの親子間のコミュニケーションと、保護者の継続的な関心です。手当たり次第に禁止したり制限したりしてしまうと、子供たちが隠れてインターネットを使用するようになり、かえって危険なことになってしまうかもしれません。

インターネットは日々進化し、新しいサービスやそれに伴うリスクが次々と登場します。保護者自身も常に情報をアップデートし、子供と一緒にインターネットの安全な使い方を学び続ける姿勢が求められます。

難しく考えすぎず、まずは今日から、お子様とインターネットの使い方について少し話す時間を持ってみてはいかがでしょうか。この記事がそのきっかけとなれば幸いです。

 

最後に

知っておきたい豆知識

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